岩手県盛岡市の郷土料理・ご当地グルメ
岩手県の郷土料理に、ひっつみがあります。ひっつみは、とってなげ(岩手県北地域)、つめり(旧江刺郡地域等)での小麦粉を使う汁物の郷土料理で、岩手県の盛岡市・花巻市・一関市などに広がる北上盆地の地域でポピュラーな料理です。ひっつみの語源は、小麦粉を練って固めて、それをひっつまんで、平たい団子状にして、汁に投げ入れる製法自体です。
ひっつみは、食感としては餃子の皮やワンタンに似ていて、その他の食材は、各家庭や料理店で異なり、特に決まり事はありません。
ひっつみに似た郷土料理には山梨県のほうとうがあり、これは南部藩を統治していた南部氏が甲斐国南部牧出身であるからです。ほかには青森県八戸市周辺に伝わる、せんべい汁との関連性があります。
ひっつみは、岩手の南部藩時代からある伝統的な家庭料理で、岩手県南部の伝統的なひっつみのレシピは至ってシンプルなものです。
材料は、小麦粉、水、日本酒、しょうゆ、だし汁鶏もも肉と、ごぼう、人参、舞茸やしめじ、生しいたけ等のきのこと長葱、みつ葉、せりなどです。
ひっつみの作り方もシンプルで、小麦粉は水を加えてこねて寝かしておきます。鶏肉は一口大に切り、ごぼうはささがきにしてアクぬきをします。人参はたんざく切り、きのこは食べやすい大きさに切り分け、生しいたけは薄切りにして、長葱は斜め切りでみつ葉やせりも適宜の大きさに切ります。
鍋にだし汁とごぼうを入れて熱し、煮えてから人参と鶏肉、きのこを入れます。寝かせておいた小麦粉の生地(ひっつみ)を薄くのばして、食べやすい大きさにちぎって鍋に入れます。ひっつみが浮きあがってきたら、長葱やみつ葉、せりを入れて出来上がりです。
いかがですか。ひっつみはこのように極めて簡単ですから、どこの家庭でも手間いらずでできます。
ここで、ひっつみの原点と言える岩手県北上盆地を中心とした地域を見ますと、目立つ都市に盛岡市があります。
盛岡市出身の著名人は数多く居て、政治関連や学術関連で活躍した人が多いようです。古くは、第19代内閣総理大臣で、原敬暗殺事件で知られている原敬が居ます。この事件の跡は東京駅の丸の内南口の北東面左端の壁に、事件の概要を記したプレートがあり、暗殺事件が如何に衝撃的であったかを物語っています。
「私の半分は優しさでできています」というキャッフレーズで知られる、仲谷明香は、女性アイドルグループAKB48の元メンバーで、今は声優として活躍中です。ちなみにAKB48に仲谷明香は、応募総数12,828名での最終合格者20名に選ばれました。
文学の世界では、有名な歌人、石川啄木の出生地として知られ、時代を今にタイムスリップすると、Jリーグ鹿島アントラーズの名MFである小笠原 満男(おがさわら みつお、元日本代表が盛岡市出身です。ちなみに、小笠原は、2009年シーズンにJリーグ最優秀選手賞受賞を受賞しています。ひょっとすると、小笠原選手もひっつみを食べて、しなやかな身体をつくりあげたのかもしれませんね。
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